マル秘ノウハウ

中小企業こそリハビリ再生<中部経済新聞連載30>


「中小企業こそリハビリ再生」

事業再生はテクニックです。しかし手品のように一瞬にして今置かれている環境を変化させることはできません。だからこそ現実の問題点に優先順位をつけて、地道にその問題を改善していくことが必要なのです。この連載は事業再生の本質に気付いてもらいたいという意図がありました。切り口を変えながら伝え続けた問題の本質が多くの会社の改善のきっかけになればこれほどうれしいことはありません。

ピンチはチャンスという言葉があります。しかしこの言葉の意味は正しいでしょうか?現在の苦しい経営状態から脱出の糸口が見えていないのであれば、ピンチはただのピンチでしかありません。精神的に追い込まれている状況ではチャンスに気づくことすら難しいでしょう。しかし、たとえばこのピンチから脱出した1年後の時点からつらい過去を振り返ってみれば、過去の理由付けが変わります。「あのときの苦労があるからこそ今の自分があるのだ。」と思うのはそのためです。今笑って話せる状態だからこそ、辛い過去の意味が変わるのではないでしょうか。1年後に笑顔で過去を振り返るためには何が必要なのでしょうか?それは現状から脱出して、勝ち抜ける会社に作り変えるしかありません。

ものの見方は光の当て方によって見えてくるものが違ってきます。私が現在提供しているリハビリ型事業再生は、光の当て方の違いにより見えてきた情報を社長さんと共有し、勇気を持って試行錯誤を繰り返す再生スタイルです。事業再生といっても今いるステージによって優先順位が変わりますし、経営者としてのマネジメントスタイルも変化します。その変化を会社の数字をもとに冷静に把握し、永遠に資金繰りから解放される会社に作り変えれば、多くの中小企業はその存在価値を示すことができるのではないかと思っています。ほとんどの会社は社長さんまたは社内に問題解決のための答えを持っています。その答えを的確に表現するお手伝いがリハビリ型事業再生なのです。

私は現在事業再生に取り組むにあたり、一つの基準を持っております。それは、私がもし今11年前の自分(当時の私は会社破たんの恐怖や不安、孤独感や怒りの中で毎日震えていました)に会ったとしたらどのような言葉をかけ、どのようなサポートができるか、を考えながら毎日仕事をしております。これが私の仕事のスタイルです。

この連載も今回が最後となりました。記事を読んでいただいた方からのお問い合わせ、感想、出会いなどをたくさんいただきありがとうございました。今後も多くの社長さんとお会いし、ユニークな会社作りのお手伝いができることを楽しみにしております。

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